[犬愛しつけ法]しつけに役立つおもちゃ2

犬を上手くしつけるのに大切なこと。それは愛情を持って犬をしつけること。実際に深い愛情を持って犬をしつけた人の体験が元になっているこの連載。犬のしつけに悩んでいる人にぜひ読んで欲しい。

Q.あることをすると犬のストレスが減り、しつけにいい影響を及ぼすと言われていることがあります。それは何?

1. 声かけ
2. おやつ
3. マッサージ
4. その他

ペットボトル七変化(2):今だからできる! (第95号, 2008/7/11)

子犬のときなら、「興奮しすぎ」でタイヘンなことになっちゃったと思うけど・・。

あんなに犬を夢中にさせた「靴下を履いたペットボトル」のおもちゃも、5歳を過ぎればもうお払い箱。ペットボトルを見てもウソのように平然としているうちの犬を目の前に、私は「今だからできる!」違う遊びをしようとしていました。

きれいに洗って乾かした小さいサイズのペットボトルにドックフードを数粒。転がすと中からコロコロフードが出てくる!思いついたはいいが本当にうまくいくのか?!

ペットボトルを犬の前に置くと、案の定興味しんしん。ボトルの口に鼻をつっこむ。鼻をつっこんだままどこまでもどこまでも押し続ける!当然フードは出てこない・・「これは意外と難しいぞ」。

しかし私はそのとき、やんちゃで困り果てていた子犬の頃のことを思い出していました。「注目されたくて、私の手や腕をよく噛んでたよな。それでもダメなら鳴いて、走り回って、おしっこして。犬は、欲しいものが手に入らなければ、ほかの行動を起こしてみる。何をしたらそれが手に入るのか、自分で動いて学習していく・・」。

私は、犬がペットボトルへの興味を失わないように、声をかけたり、そのボトルから「出てきたぞ~」とときどきフードを出してあげたりしながらそのときを待ちました。転がしてみる、前足でひっかいてみる、くわえて放り投げてみる・・そしてついにきたのです!

テーブルの足にぶつかって動かなくなったペットボトルの下に、犬が鼻を入れたのです。そのままボトルを上へ跳ね上げると・・ボトルの口が下を向き、フードが外にこぼれ落ちたではありませんか!「やった!」。

それからというもの、壁に、椅子に、私の足に!どこかにぶつかるたびに器用に鼻で跳ね上げボトルの口を下に向けるのです。私はおもしろくてたまりませんでした。「そうそう、犬ってうれしい結果がともなった行動だけが残っていくんだよなぁ・・」。そして私は、やっぱりあの頃のことを思い出していたのです。「噛んでみる、鳴いてみる、鼻でつついてみる・・その結果、私から注目される“鼻でつつく”だけがあの子の“人間に話しかけたいときの行動”として残っていったんだ・・」。

ペットボトルを跳ね上げて遊ぶ姿を見ていると、ともに過ごしてきたこれまでの日々のことを想わずにはいられなくなる・・。「どんな行動をしたときに、どんな結果が待ち受けていたか」その経験のひとつひとつが積み重なって、今日のキミがあるんだな、と。(つづく)