[犬愛しつけ法]犬の夜鳴き克服法1

犬を上手くしつけるのに大切なこと。それは愛情を持って犬をしつけること。実際に深い愛情を持って犬をしつけた人の体験が元になっているこの連載。犬のしつけに悩んでいる人にぜひ読んで欲しい。

Q.あることをすると犬のストレスが減り、しつけにいい影響を及ぼすと言われていることがあります。それは何?

1. 声かけ
2. おやつ
3. マッサージ
4. その他

夜鳴きのころ(1):はるかかなた (第55号, 2007/5/1)

初めてゴハンをあげたときのこと、私は今でも昨日のことのように覚えてる。

サークルの中のあの子は、おなかがペコペコで、ヒャンヒャン鳴きながら、ピョンピョン飛び跳ねてた。そんな子犬を目の前に私がしたことと言えば・・

「おすわりっ。おすわりしなさいっ!」

思い出すたび苦笑してしまう。「おすわり」を教えていない犬に「おすわり」って言ってもすわるわけないのに。普段できないことを、一番おなかがすいているときにゴハンを目の前できるはずないのに。

待ちに待ってたゴハン。すぐそこにそれはあるのに、人間はわけのわからないことを大きな声で叫ぶばかり・・。ますます鳴き叫び、飛び跳ね、サークルが揺れ、敷いてた新聞紙がグシャグシャになり・・「こりゃダメだ」とあきらめた私が、ゴハン皿をサークルの中へ入れると、置き終わらないうちにお皿の中へダイブするようにかぶりついたっけ。

今の私だったら、どうするだろう。とにもかくにも、おなかがペコペコの子犬にゴハンを。ゴハンを食べ終わって満足した子犬とゆっくり向かい合い、取り分けておいたドックフードをご褒美に、「すわったらご褒美♪」を遊ぶように楽しく繰り返すな。

あのとき難しかった「おなかがペコペコのときのおすわり」も今じゃすっかり上手だよ。遊びながらおすわり、ガムをあげる前におすわり、「ただいま」のときにおすわり、飛び出しそうなときにおすわり・・到底たどりつけないと思っていたはるかかなたまで、階段をひとつづつ昇ってきた。

そういえば、夜鳴きで困っていたときも、随分とおかしなことをしてたもんだ。「恥ずかしいから Turtle Walk にもこれだけは絶対書かないんだ」って決めてたあのときのこと、コッャ葛ウえてあげる!(つづく)