[犬愛しつけ法]犬をイイコにする秘密のおやつ3

犬を上手くしつけるのに大切なこと。それは愛情を持って犬をしつけること。実際に深い愛情を持って犬をしつけた人の体験が元になっているこの連載。犬のしつけに悩んでいる人にぜひ読んで欲しい。

Q.あることをすると犬のストレスが減り、しつけにいい影響を及ぼすと言われていることがあります。それは何?

1. 声かけ
2. おやつ
3. マッサージ
4. その他

毎日が夏休み(3):嫉妬 (第33号, 2006/9/21)

あのとき私は“ご立腹”でした。

あれはたしか、うちの犬が我が家にやってきて間もない頃のことだっけ。小さな子犬をひざに乗せ「かわいいかわいい」と目じりを下げっぱなしの旦那さんと、まるで指定席のようにそこにスッポリはまりこみ、安心しきっているあの子を目の前に、今にも泣き出しそうな顔で私はこう訴えたのでした。

「ズルイ!ズルイ!ズルイ!トイレだって、ゴハンだって、遊ぶことだって全部私がやってるのに!世話してるのは私なのに!どうしてその子は、私じゃなくてあなたのひざの上でそんなに幸せそうな顔をしてるのよ!その子が、私よりあなたが好きだなんてズルイ!!」と。

それは私の嫉妬でした。小さな子犬があまりにもかわいくて、私のことを一番好きになって欲しくてたまらなくて、我を忘れた私の嫉妬でした・・。

「それは違う」。今の私にはわかります。もし、私と旦那さんの立場が逆転したのなら、1日外出していた私のひざの上で、あの子は幸せそうな表情を浮かべたことでしょう。それは「どのくらいの頻度で接しているか」の違いであって、絶対的な「どっちが好きか?」の答えではないのです。会いたくても会えない時間が「その人への想い」を募らせる・・1年に1度しかない“夏休み”に人が魅せられてやまないように。

1日私と過ごし、旦那さんとやっと遊んでもらえる午後6時。私はもう、今日一番の笑顔でたわむれる彼らに嫉妬したりしません!彼を見上げるあの子の顔が、私を見上げるときよりうれしそうに見えるのは、私が「いつでも一緒にいてくれる」身近な存在である証拠。今日という日がどんな日だったのか、つぶさに知ってる私だからこそ、その輝く笑顔を見つめながら言ってあげられることがある・・

「待ってた人が帰って来て本当によかったね」。

私が嫉妬しなくなったのは、人間的に成長したから!・・ではなく、それを理屈で飲み込めるようになったからにほかなりません。(おわり)