[犬愛しつけ法]しつけに役立つおもちゃ3

犬を上手くしつけるのに大切なこと。それは愛情を持って犬をしつけること。実際に深い愛情を持って犬をしつけた人の体験が元になっているこの連載。犬のしつけに悩んでいる人にぜひ読んで欲しい。

Q.あることをすると犬のストレスが減り、しつけにいい影響を及ぼすと言われていることがあります。それは何?

1. 声かけ
2. おやつ
3. マッサージ
4. その他

手作りおもちゃ(3):紙風船(第30号, 2006/8/21)

楽しかった旅の終わり。家路を急ぐ私の荷物に入っているのは、お土産と、たくさんの思い出と、そして新しいおもちゃ。

旦那さんの実家に遊びに行ったときのこと。何泊もしているうちに、うちの犬が退屈し始めました。あたりを物色したり、父や母にちょっかいを出したり。もう爆発寸前です。「やばい・・何かおもちゃでも持ってきておけばよかったな」。

そこで、新聞のチラシを丸めて投げてみました。喜んで追いかける犬。今度は、丸めたチラシの中にドックフードを忍ばせて投げてみます。追いかけて、捕まえて、チラシを前足で器用に抑えながらビリビリ破り、ドックフードを探します。「捕まえたよ!おいしかったよ!」得意な顔。「これで十分じゃない!」。

それを見ていた母が、素敵なものを作ってくれました。それはチラシで作った紙風船。中にドックフードを忍ばせたその紙風船は、母の手のひらの上でポンポンと何度か跳ねた後、犬に捕まり見事に粉砕されたのでした。

チラシを丸めただけで大満足の私と、紙風船を作る母。ふたりの性格を見事に反映した2つのおもちゃ。「楽しく遊べますように」。同じ願いを込め、同じ素材で作られた2つのおもちゃ。

壊されてしまう運命なのに、それでもなおきれいな紙風船にしてうちの子に渡してくれる気持ちがなんだかとってもうれしくて、私も見よう見真似で紙風船を折るようになりました。私が作るおもちゃのバリエーションは、この子が出会う人の数だけ増えていき、それを作る私の傍らにはいつだって、「何が出てくるのかな・・」と期待に胸をふくらませ、手元を覗き込む子供のようなキラキラ輝く犬の瞳があります。(おわり)